近頃、若者の間で骨董品・美術品に興味が高まっています。価値のあるコレクションのためには、正しい保管方法や選び方を知ることが大切です。
この記事では、骨董品・美術品に興味を持ち始めた方に向け、骨董品・美術品の保管方法や購入の際の注意点など、役立つ情報をお届けします。
また、お持ちの骨董品・美術品が不要になった際の処分方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
骨董品・美術品の保管方法と注意点
劣化・破損により骨董品・美術品の価値が損なわれると、売却時に査定額を下げてしまう恐れがあります。
骨董品や美術品を保管する際に注意すべきポイントを見ていきましょう。特に大切なのは以下の3点です。
- 直射日光や強い照明を避ける
- 湿度や温度の管理
- 保管場所の安全性
光の影響によって色褪せや劣化が進むため、直射日光や強い照明を避けることが重要です。また、湿度や温度の管理も欠かせません。
湿度が高すぎるとカビや腐敗の原因になり、逆に低すぎると乾燥による劣化が起こるからです。定期的な換気や適切な温度・湿度管理を心がけましょう。
さらに、保管場所の安全性も考慮する必要があります。
盗難や火災、水害から骨董品・美術品を守るために、適切な保管場所を選び、必要に応じて保険に加入することも大切です。
取り扱いに不慣れな人がいる場合は、破損や事故を防ぐために十分な注意が必要となります。適切な保管方法やハンドリングの指導を受けてもよいでしょう。
これらの注意点を守ることで、骨董品や美術品の価値を長く保つことが可能です。
以下の項目で、種類別の保管方法をご紹介します。
茶碗
茶碗は一般に脆く、傷つきやすい素材です。
急激な温度変化にも敏感なので、できる限り一定の湿度と気温で保管することが重要となります。茶碗が箱に入っている場合は、布で包んでから箱にしまいましょう。
地震などの揺れから茶碗を守るため、箱の四隅には綿や紙を詰めておくことをおすすめします。茶碗を箱にしまう前には、しっかりと乾燥させてから収納し、カビの発生を防いでください。
陶器
陶器は土を主な原料として作られ、陶土とも呼ばれます。土は頑丈そうに思えますが、実際には密度が低いため強度がそれほど高くない点が特徴です。
そのため、給水しやすく、においやカビにも気を付けなければなりません。特に骨董品は経年劣化が進んでいるため、取り扱いには細心の注意が必要です。
割れ物なので、落下には十分に注意しましょう。
仏像などの彫刻品
彫刻品は木製なので、急激な湿度や気温の変化は割れの原因となります。
そのため、ストーブやエアコンの近くなど、温度変化が激しい場所に置かないようにしましょう。
ホコリが溜まった場合は、濡れた布ではなく乾いた布で優しく拭き取ります。細かい部分は筆などを使ってさっと掃除すると良いでしょう。
掛け軸
掛け軸を保管する際は、特に湿度に気を配りましょう。掛け軸は和紙でできており、紙は湿気によってシミやカビの原因になります。
また、破れや損傷にも注意が必要です。さらに、意外と見落としがちなのが花粉です。
掛け軸を床の間に飾っている場合、掛け軸の前に花を飾ることがあります。花からの水滴や花粉が掛け軸に付着しないように十分に注意が必要です。
装飾品・宝飾品
ほこりを見つけたら、柔らかい布で軽く拭き取るようにしましょう。絶対に強くこすらないでください。
硬度の高い石が柔らかい石を傷つけないようにするため、収納する際は種類や性質ごとに分けて保管します。
品質を損なわないよう手袋をして素手で触らないようにしましょう。
絵画
絵画は非常にデリケートで、傷んだりカビが生えたりしやすいといわれています。
絵画を保管する際には、通気性が非常に重要となります。
日本画と油絵では多少の違いがありますが、絵画にとって最適な湿度は約50%で、温度は約20度です。湿度が70%を超えると、カビが生えやすくなります。
変色やシミの原因になるので注意が必要です。室内照明やエアコン・たばこや蚊取り線香なども絵画を徐々に傷めます。
エアコンの排気口の近くには絵画を置かないようにしましょう。額縁はやわらかい布で優しく拭き取ってください。
骨董品・美術品を購入する際のアドバイス
骨董品・美術品を購入する際には購入する目的を考えることと、自身に合った購入方法を選ぶことが大切です。
インターネットなどから骨董品・美術品の情報は簡単に手に入りますが、購入する上で最も楽しいのは、自分の好みに合ったものを見つけることだということを忘れないようにしましょう。
自分が気に入ったものであれば、その陶磁器には自然と価値が生まれます。
購入目的を考える
骨董品・美術品を購入したいと思う理由の中で多いのは「骨董品・美術品の金銭的価値に魅力を感じたから」「骨董品の外観や歴史などに惹かれたから」というものです。
そのため「購入するならより価値のあるものを手に入れたい」という気持ちが強くなりますが、最初は外観や雰囲気などが気に入ったものを購入するのがよいでしょう。
購入方法
骨董品・美術品は、主に以下の場所で購入できます。
- 骨董市
- 実店舗
- 画廊
- ネットショップ
- ネットオークション
この中では骨董市が特におすすめとなります。
骨董市は多くの店舗が一箇所に集まるため、一度に多くの骨董品を見ることができ、好みの品に出会いやすいからです。
しかし、美術館並みの名品にはめったに出会えません。
骨董市は入場料無料の場合が多く、会場も貸しホールから神社の境内など、気軽に訪れやすい場所が多いので、一度足を運んで雰囲気を楽しんでみましょう。
また、骨董品・美術品の知識が不十分なうちは、実物を見られないネットオークションは危険かもしれません。
骨董品・美術品が不要になったらどうすればいい?
時に、お手持ちの骨董品・美術品が不要になることがあります。
骨董品や美術品を処分する際には、以下の方法で行いましょう。自身の状況や品物の価値を考慮して適切な処分方法を選択することが重要です。
買取店やオークションサイトで売却する
専門の骨董品買取店や美術品専門店、またはオークションサイトを利用して、買取やオークションに出品する方法があります。
鑑定や査定を受け、適正な価格で売却できる場合があります。
寄付する
美術館や博物館、文化施設などに寄付することも一つの方法です。
文化財として保存・展示されることで、後世に残ります。
リサイクルショップに持ち込む
地域のリサイクルショップやリサイクルセンターに持ち込んで買取や引き取りを依頼する方法もあります。
リサイクルショップで買い取ってもらえればお金に変えることも可能です。処分するものがお金に変わればお得ですね。
オンラインマーケットやSNSで販売する
インターネット上のオンラインマーケットやSNSを活用して、自分で販売もできます。
難易度は高いですが、売れると高額になる可能性もあります。
捨てる
最後の手段として、不要な骨董品や美術品を廃棄することも可能ですが、環境に配慮し、可能な限りリサイクルすることを心がけましょう。
骨董品・美術品を処分するなら専門の買取業者への依頼がおすすめ
大事にしていた骨董品・美術品のコレクションの処分方法にお困りの際は、専門の買取業者に依頼するのが安心です。
特に書道具買取では、書道具買取において50年以上の歴史を持つえびす屋がおすすめです。
一般の回収業者では書道具の鑑定が難しく、査定額が低くなる可能性がありますが、えびす屋では書道具の鑑定を得意とするスタッフが丁寧に査定します。
また、日本美術や韓国美術品も買い取りを強化していますので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
この記事では、骨董品・美術品の適切な保管方法や注意点、購入する際のアドバイス、不要になった際の処分方法やおすすめの買取専門業者について紹介しました。
これらの知識を活用することで、大切な作品を長く楽しむことが可能です。
美術品や骨董品の世界は奥深く、学びが尽きません。自分の興味や好みに合った作品を見つけ、末永く楽しみましょう。